靴によって起こる、足や体の病気、その障害と、治療方法。
靴を履いて歩いたり、運動したりしていると、直接的・間接的に様々な足の障害が起こります。
それら、靴によって起こる身体障害は、大きく分けると“靴を履いている足局所に起こる障害”と、
“その他の部位に起こる、間接的な障害”に、分類することができます。
では、どのような障害はどのような種類があるのでしょうか?
また、それらの、障害を改善する方法とは、どのような治療法が効果的なのか?
それぞれを、以下、足の専門家として、一つずつ解説してまいります。
1. 足の局所に起こる障害
1・1 靴擦れ靴と足の形が合わないことによって、一部の場所だけがすれたりする事によって起こる。靴擦れはその部分が赤くなって腫脹し、ひどくなると水泡が生じる。特に靴下も履かないで素足で靴を履くと、靴擦れになりやすい。
- + 治療・改善方法
- 治療には足をよく洗い消毒をして、抗生物質の入った軟膏をつけて包帯をする。水疱が大きい場合は、一部をハサミなどで切って中の液を出した方がよいが、その場合はとくに消毒は十分にする必要がある。
1・2 まめ皮膚の一部がこすれることによって、その刺激で皮膚の表皮が肥厚した場合に起こる。これもすれやすい足に合わない不適な靴を履くことによって起こる。
- + 治療・改善方法
- 治療には入浴時などによく軽石などでこすって、けずるようにする。
1・3 魚の目(うおのめ)円形または楕円形の形をして、皮膚の角質層が肥厚し、深く真皮にまで入ったもので、まめの硬いものである。足指の底側や足縁によくできる。とくに足底にできると歩いていて圧迫を受けるので痛みがひどくなる。
- 魚の目はその当たる部位に突起のようなものが出ていて、そのためとくに一部の部位が刺激を受けることによって、皮膚が肥厚してできる。
- + 治療・改善方法
- 治療には腐蝕性の薬剤の入った軟膏をはっておくか、外科的に切除する。
1・4 胼胝腫(たこ)足底や母指、小指の外側にできることが多い。表皮の角質層の肥厚で、足に合わない不適当な靴によって常に圧迫されたり、摩擦を受けたりすると起こる。自覚症状はあまりないが、圧すと痛む。
- + 治療・改善方法
- 治療には圧迫しないような靴に取り換えて、腐蝕性の薬剤の入った軟膏をつけておく。
1・5 凍瘡(しもやけ)寒い時季になると体の末端部分では、血管が収縮して血液の循環が悪くなり凍瘡になりやすい。とくに足では靴によって締めつけられると、皮膚の表面が壊死(えし)を起こして凍瘡になりやすい。- 凍瘡は局部に痒みを起こして、重くなると痛みを感じる。
- + 治療・改善方法
- 治療には足の血行を促すためにお湯と冷水に交互につけたり、マッサージをしたりする。皮膚がくずれたりした場合にはしもやけ軟膏をはっておく。また、ビタミンEの内服薬も効果がある。
1・6 白癬症(みずむし)白癬菌の感染、繁殖によって起きる。足底では小水疱や亀裂などができひどい痒みが生じる。また菌が爪に浸入すると爪白癬症といい、爪は肥厚、混濁して表面に凹凸ができ、もろくなる。
- 白癬菌は高温で湿度の高い環境でよく増殖する。とくに夏の季節には汗によってむれて、湿度が増加した靴内ではひどくなりやすい。
- + 治療・改善方法
- 治療には足をよく洗い、抗白癬菌剤の入った軟膏をつける。また抗白癬菌剤の内服薬も効果があるのでその場合は医師の治療を受けるとよい。
1・7 爪の変形爪が靴によって圧迫されるために起こることが多い。とくに巻き爪などの場合、爪は皮膚に食い込むように伸びるため痛みもひどいことが多い。
- + 治療・改善方法
- 治療は靴の注意のほか、爪を常に適度な長さに切っておくことが大切である。また爪を深いところまで切ってしまうのは逆効果で、深爪をすると爪はより一層、皮膚に食い込むように伸びてくるので注意が必要です。また巻き爪がひどい場合は、専門家の処置を受けることも必要です。
2. 足の骨関節に起こる障害
2・1 外反母趾母指が外側、すなわち第Ⅱ指側に曲がったり、重なったりする変形である。足に合わない靴や、ハイヒール靴などを履いて母指が圧迫されることによって起こり、とくに女性に多い。
- 外反母趾はとてもひどい痛みを感じる方が多く、そのままにしておくと後日、歩行障害が起きる可能性があるといって、欧米ではしばしば問題になっている。
- + 治療・改善方法
- 治療には足に合わない不適当な靴は避けて、マッサージをしたり、母指を内側に曲げる運動を繰り返したりする。
2・2 ハンマー指靴や靴下が小さい場合に指が、足の底面の方に曲がったまま固定される場合である。
- + 治療・改善方法
- 治療にはマッサージや指を背屈させる運動をする。もちろん重い場合は医師の治療を必要とすることがある。
2・3 関節痛足に合わない不適当な靴を履いていると、足の指中足関節などが腫れて、痛むことがある。
- + 治療・改善方法
- これらの関節部に対しては、運動を妨げないような靴のデザインや、材質のものを選ぶ必要がある。その靴が不適当であると、疲労が増すのみならず、それらの関節の痛みまでひどくなる。
2・4 偏平足偏平足は足の骨がつくっているアーチが低下している状態である。偏平足は先天性のことが多いが、生活状態や、足の運動不足によっても起こる。偏平足の方は長時間立っていると痛みを感じ、歩くと疲れやすく、長時間の歩行に支障を来たすことがある。
- ただし偏平足の方がすべてそのような足の運動障害があるわけではなく、何ら異常なく生活している方も多い。
- + 治療・改善方法
- 偏平足の治療には足底の筋や靭帯を鍛える目的で足の運動、とくにつま先立ちの運動や、足底を刺激するような運動が効果的である。また足底の筋や靭帯を鍛えるために、はだし生活を心掛けることも効果がある。
3. 全身の障害
- 足に合わない不適当な靴を履いていると、靴に直接当たる足や関節に障害が起こるだけでなく、それ以外の部分、あるいは全身に対しても異常を起こすことがある。
- このことについては、とくに靴の歴史の長いヨーロッパでは以前から注目されていることである。
- すなわち足に合わない不適当な靴は足の障害を起こすだけでなく、頭痛や肩こり、あるいは腰痛などの全身症状まで起こすことが多く、中年以後になって、症状は著しく現れる。
- 足に合わない不適当な靴は、自然の足の状態が破壊されるために、無理な緊張や運動が強要される。そのために神経は異常に興奮し、それが中枢に伝えられていろいろな症状を起こす。
- 足に合わない靴によって、足に加えられた局部的な異常な圧迫や、その他の刺激はストレスとなって、大脳の中枢に伝えられると、その近くに存在する自律神経の中枢までもが興奮して、身体各部の器官に異常が現れてくる。
- そしてまた、もし靴の刺激によって足自体の永久的変形まで起こしてしまうと、その変形因子は、とくに中年以後になってストレス作用を続けるため、全身症状まで起こしてくると考えられる。
- 足に合わない靴を履いて、足が痛い場合は当然に足をかばうような歩き方をするため、体の重心の移動が行われる。それに対応するために骨盤、腰椎、脊柱全体、肩部の骨や筋にまで変化が及ぶ。
- そのため無意識中にも異常状態が起こり、その歪みから疲労は増してきて、腰痛、肩こりまで引き起こしてしまう。そして首筋の緊張から頭痛までも起こしてしまう。
- このことは若いうちは疲労がすぐに回復して、痛みもすぐに消失するすると考えられるが、中年以後になると恐らくはいろいろな症状となって現れる。
- 日本では欧米ほど一日中靴ばかり履いている習慣はないので、靴によるその影響は比較的少なくてすむが、日本でも次第に欧米の生活習慣が多くなりつつあるので注意が必要になる。
“自分に合った オーダーメイド靴を ご注文頂いた お客様からの声”
黒かった爪が元の爪の色に戻っていました。信じられない不思議な気持ちでした。

昨年夏に始めて作って頂いて以来殆ど毎日の様に履いて居ります。
外反母趾で長年 苦しい思いをし、足の人差し指の爪が黒くなっていました。
皮膚科で調べてもらった所、圧迫による出血だと分かりました。
所が3ヶ月程 経過した頃 気が付くと黒かった爪が 元の爪の色に戻っていました。
信じられない不思議な気持ちでした。
足に合った靴を作って下さった 大原さんのおかげです。感謝致して居ります。
二足目の出来上がるのが楽しみです。
(井村 良子)


手術せず外反母趾を改善



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